SIMカードは「Subscriber Identity Module」カードの略称であり、簡単にいうと、加入者を識別するためのカードを指します。
このカードの情報と電話番号を結びつけることで、携帯電話会社の加入者であることが確認され、通話等の通信機能を使うことが可能になります。つまり、身分証のような役割を果たしています。
ただし、SIMカードがなくてもIP電話やWifiを使えば通話やインターネットを利用することができます。
SIMカードの種類
SIMカードには標準SIM、microSIM、nanoSIMの3種類があります。基本的に役割は同じですが、サイズと使用される端末が異なります。
標準SIM:一番大きなSIMで、サイズは25mm×15mmです。ガラケー等の古い端末で使用されています。
microSIM:15mm×12mmのSIMカードです。iPhone 4以降のスマートフォンに搭載されるようになりました。
nanoSIM:現在(2019年)の主流のSIMカードです。サイズは3つの中で最も小さく、12.3mm×8.8mmです。
SIMフリー・SIMロックとは
最近「SIMフリー」というワードを耳にしたことがありませんか?このSIMフリーを理解するために、まずはSIMロックという用語を知っておく必要があります。
SIMロックとは携帯電話会社が、自社が提供するSIMしか利用することができないように「鍵」をかけている状態を指します。つまり内蔵されていたSIMカードを抜き、別のSIMカードを挿入すると、端末を使用することができなくなってしまいます。これは日本独自のシステムです。ただし、携帯電話会社間の競争を阻害するとして、総務省により、SIMロックを解除する機能を端末に搭載することが義務づけられています。
反対にSIMフリーとは、この「鍵」がかかっていない状態であり、一定の条件さえ満たしていれば他社のSIMカードを使うことが可能です。そのため、SIMフリーの端末を入手し、格安SIMと呼ばれるSIMを使用することで大幅に利用料金を抑えることができます。
格安SIMとは
格安SIMとは、自社で通信網を持たない企業、通称「MVNO」(Mobile Virtual Network Operator)が提供するSIMカードを指します。MVNOはNTTやSoftbank等の通信会社から回線や基地局を借り、大手携帯電話会社よりも安い価格で通信サービスを提供します。
Y!Mobile、UQモバイル等の大手キャリアの子会社から、BIGLOBE等のインターネットプロバイダー、そして、ビックカメラ等の家電量販店も格安SIMを販売しています。月額料金を1/3程度に抑えることが可能であり、また、電話番号を引き続き使用することができるため、良いこと尽くしのように思えるかもしれません。
しかし、実店舗が少ないため、大手携帯キャリアと比べサポートが手薄になること、また、保証が使えなくなる(iPhoneを除く)等のデメリットもあるため、慎重に検討する必要がありそうです。